はじめに
久保田シリーズの中でも「翠寿」と「碧寿」は、名前が似ているため混同されがちですが、実は味わいやコンセプトが大きく異なります。
この記事では、翠寿と碧寿の違いを徹底比較し、それぞれの魅力を深堀りします。
また、「生酒」と「山廃仕込み」の基本についても詳しく解説しますので、日本酒初心者の方にも分かりやすい内容になっています!
翠寿と碧寿の比較表
比較項目 | 翠寿 | 碧寿 |
---|---|---|
タイプ | 純米大吟醸(生酒) | 純米大吟醸(山廃仕込み) |
味わい | 軽快・フレッシュ | コク深く重厚 |
香り | 華やか・フルーティー | 穏やか・熟成感 |
飲み方 | 冷酒推奨 | ぬる燗推奨 |
販売時期 | 夏季限定 | 通年販売 |
翠寿と碧寿の肝心の違いとは?
一見名前が似ている翠寿と碧寿ですが、実際にはまったく異なる個性を持っています。
- 製法の違い:翠寿は生酒であり、火入れを一切行わないため、フレッシュで瑞々しい味わいが楽しめます。一方、碧寿は山廃仕込みで、自然発酵を活かして複雑なコクと酸味を育んでいます。
- 味わいの違い:翠寿は軽やかで爽快感があり、夏の冷酒に最適。碧寿は重厚感があり、温めることで旨味がふくらむため、秋冬の燗酒向きです。
- 香りの違い:翠寿はフルーティーで華やかな香りが特徴ですが、碧寿は控えめで落ち着いた熟成香を持ちます。
- シーンの違い:翠寿は暑い季節にさっぱりと、冷製料理と一緒に。碧寿は寒い季節に、温かい濃厚な料理と合わせて楽しむのがおすすめです。
このように、翠寿と碧寿は単なる味わいだけでなく、楽しみ方や飲むシーンまでも大きく異なる銘柄なのです。
翠寿とは|フレッシュな生酒製法の瑞々しさを味わう
- 種類:純米大吟醸(生酒)
- 精米歩合:50%
- アルコール度数:14%
- 特徴:
- 火入れを行わない生酒特有の、瑞々しく爽やかな味わい。
- フレッシュで軽快な口当たり。
- 華やかでフルーティーな香りが広がる。
- 夏季限定商品で、暑い時期に冷やして飲むのに最適。
- 価格帯:720ml 約3,300〜3,600円前後
- おすすめペアリング:カルパッチョ、冷菜、サラダ、軽めの前菜料理
生酒とは?
定義と特徴
- 「生酒」とは、火入れ(加熱殺菌)を一切行わない日本酒のこと。
- 酵素や微生物が生きているため、非常にフレッシュで瑞々しい味わいが特徴。
- 冷蔵保存が必須で、賞味期限も比較的短め。
味わいの傾向
- フルーティーで華やかな香りが豊かに立つ。
- 口当たりが軽く、爽やかな酸味を感じやすい。
- 飲みやすいため、日本酒初心者にも人気。
碧寿とは|山廃仕込みの力強さと旨味を楽しむ
- 種類:純米大吟醸(山廃仕込み)
- 精米歩合:50%
- アルコール度数:15%
- 特徴:
- 山廃仕込みによる力強い酸味と深い旨味。
- コクがあり、飲みごたえがしっかりしている。
- 温度変化によって味わいの表情が豊かに変わる。
- 通年販売されており、秋冬の濃厚な料理とも好相性。
- 価格帯:720ml 約3,300〜3,600円前後
- おすすめペアリング:豚の角煮、味噌煮込みうどん、すき焼き、こってり系煮込み料理
山廃仕込みとは?
定義と特徴
- 「山廃(やまはい)」とは、昔ながらの自然な乳酸発酵に任せる製法。
- 手間と時間がかかるが、その分複雑で奥行きのある味わいが生まれる。
- 近年では高級純米酒や個性派日本酒に多く使われる手法。
味わいの傾向
- 力強い酸味と厚みのある旨味。
- 飲みごたえがあり、ぬる燗や常温でも美味しい。
- 熟成によりさらに味わいが深まることも。
どちらを選ぶべきか?
翠寿がおすすめな人
- フレッシュな日本酒を楽しみたい方。
- 夏に爽やかに冷酒を飲みたい方。
- 軽やかな食事や冷菜に合わせたい方。
碧寿がおすすめな人
- コク深い味わいをじっくり楽しみたい方。
- 秋冬に温かい料理と一緒に日本酒を楽しみたい方。
- 燗酒で旨味がふくらむタイプが好みの方。
まとめ
「翠寿」と「碧寿」は、名前は似ていても中身はまったく異なる個性派銘柄です。
- 軽快爽やかでフレッシュな生酒を楽しみたいなら「翠寿」
- コク深く重厚な山廃仕込みの旨味を楽しみたいなら「碧寿」
自分の好みやシーンに合わせて、ぜひベストな一本を選んでください!